最近、当院で多いんです…Morton(モートン)病とは?
2018年03月23日
昨年の秋の話になります (笑)
最近、当院ではモートン(Morton)病の患者様が多いです。
スポーツの秋とも言いますし、春になれば部活や新生活も始まり足を使う事が多くなります。
ですが、痛ければ走れないし歩くのもしんどいですよね・・・
当院の部長もその一人ですw
では、モートン(Morton)病について説明していきましょう。
モートン病の症状・原因
症状
簡単に説明すると足趾の間で趾に行く足底の神経が、靭帯に圧されてピリピリと深部に灼けつくような痛みやしびれ、感覚低下などが症状として現れます。
症状が出やすい所では、第3趾と第4趾の間です。
さらに詳しく説明すると、足趾間の神経(趾間神経)が中足骨間を連結する靱帯(深横中足靱帯)のすぐ足底部を通過するため、この靱帯と地面の間で圧迫されること(絞扼性障害)により、その部分が肥大化(神経腫/癌化しない良性腫瘍)して症状としてあらわれます。
好発部位の頻度(上から多い順)
- 第3趾と第4趾間
- 第2趾と第3趾間
- 第4趾と第5趾間
- 第1趾と第2趾間
原因
- 横幅が窮屈な靴を履いている。
- ハイヒールなど、足趾を背屈させるような靴を使用している。
- 開張足・外反偏平足などの横アーチ・内側縦アーチ低下の低下。
アーチと趾神経の機能的関係
横アーチは、中足骨部で形成される前額面からみたアーチのことです。
前足部への荷重時に横アーチは低下します。
それと同時に・・・
第1中足骨(親趾側)は内転しながら回外する。
第4・5中足骨(小趾側)は外転しながら回内する。
第2・3中足骨は楔状骨と形成される関節や靭帯等で強固に固定している事から回旋の動きはありません。
これらの一連した動きにより、横アーチが低下します。
横アーチの低下は、中足骨頭間が拡大するためトンネル内が狭小化します。
この状態で足趾が伸展すると、趾神経を圧迫するとともに、末梢へ牽引されることで痛みが生じます。
モートン病の治療・対処方法
大きく分けて、手術療法と保存療法に分けられます。
当院としては、保存療法を選択しています。
では、どのような方法かを説明していきます。
手術療法
◆神経剥離術
神経を圧迫している腫瘍などを剥がす手術。神経剥離術によって、神経を遮断(神経ブロック)。
◆神経腫切除術
圧迫されている部分の近くには仮性神経腫と呼ばれる神経腫があり、この神経腫は痛みを生じるため、手術によって切除。
◆深横中足靱帯の切離
足の神経は、深横中足靱帯という靭帯のすぐ下を通っている。地面と靭帯との圧迫で症状が出現するため、圧迫している靭帯を取り除く。
*どの手術を行うかは、主治医と相談して決めることになります。
保存療法
保存療法は、主に局所の安静やインソール、運動療法、ステロイド注射が挙げれられます。今回は、インソールについてご説明します。
まずは、インソールの前に靴のフィッティングを当院では行っています。
いくらインソールを入れても靴が合っていなければ、インソールの効果も半減します。
合わせ方については、今後説明します。
インソールを使用することによって、3つのアーチを保持できるので開帳足の予防になり症状も消失しやすいです。
右のインソールが部長のインソールです。
見ただけでは分かりにくいですね…
でも、「裸足で歩くとピリピリするけど、靴を履いていると楽」といった事を言っています。
痛みとかは、本人にしか分からないですもんね。
当院には、フットケアトレーナーを取得しているスタッフが4名います
・足の痛みにお困りの方
・自分の足にフィットしたシューズをお探しの方
・自分専用のインソールが欲しい方
・足や靴のトラブルでお困りの方
一度自分の足を計測してみたり靴の状態を当院で確認してみてはいかがでしょうか。
そして 「足元からバランス良く笑顔に」なってみませんか?
*ご希望の方は、一度診察が必要となります。
*トレーニング方法については、こちらまで。