本日は腓腹筋内側頭に肉離れを起こした症例の紹介を致します。
初診時と8W後の経過の超音波画像を添付します。
腓腹筋肉離れは筋腱移行部が好発部位で、腓腹筋内側頭に低エコー像を認めます。
8W後では初診時と比較して、長軸画像及び短軸画像の両方で低エコー像の縮小を確認できます。
画像所見で低エコー像は残存していても、自覚症状や疼痛は早く改善することが多いです。
すなわち、画像所見と自覚症状は必ずしも一致しません。
例えば、画像所見上で病態が治癒していないのに、自覚症状のみで判断し負荷のかかる運動を再開すると、病態悪化を惹起することもあります。
自覚症状のみで治療終了を判断せずに、客観的に病態を画像所見にて判断することが重要です。


これから毎週月曜日に超音波検査についての記事を投稿していきます。
当院では理学療法士が病態把握し、適切な運動療法を実施するために、超音波検査を評価の一つとして実施しています。
Rehabilitative Ultrasound Imagingの頭文字をとり、RUSIという言葉があります。
医師は主に診断やガイド下での注射療法のために超音波検査を使用します。
理学療法士が機能的に使用する目的として以下のものが挙げられます。
1病態理解のために運動療法の選択
2病態可視化~動的評価
3エコーガイド下徒手療法・運動療法
4視覚フィードバック~バイオフィードバック
などの目的で使用しています。

今回は、適切な運動療法を実施するための病態理解に役立った一例を紹介します。
この一例は、画像に示す通り、肩甲下筋腱周囲に血流集積があり、三角筋との間に滑液包貯留の所見を認めました。
超音波画像で所見を認める部位に圧痛を認め、また疼痛発現時の部位とも一致していました。
この状態では炎症を起こしている部位が、CAアーチや肩峰・烏口突起に衝突し、圧が高まり、疼痛惹起することが考えられます。
この状態で疼痛を伴う可動域練習で侵害刺激を入力すると、病態の悪化を惹起します。
局所の状態を把握すれば、自ずと理学療法の方向性が決まります。


交通事故の後、しばらくしてから痛みが出るのはどうして?

交通事故に遭遇した時、直後には痛みや不具合を感じなかったのに、何日か経ってから痛みを感じるようになったり、頭痛やめまいなどで体調を崩すケースがあります。

この現象はなぜ起こるのでしょうか?

原因はいろいろと考えられますが、一つには自律神経と呼ばれる神経の作用が考えられます。

体の中で何が起こっているか

事故のような物理的に強い衝撃が体に加わると、人の筋・骨格や軟部組織には強いストレスが生じます。

耐性を超えたストレスは組織に損傷を生じさせ、外傷が生じれば出血に至ることもあります。

本来であれば組織の損傷度合いに応じて、脳が痛みのシグナルを発し、体が緊急状態であることを知らせるはずです。
ところが、あまりに強すぎるストレスは心身を興奮状態に覚醒させ、痛みをあまり感じさせなくすることがあります。

これが自律神経のうち、交感神経といわれる神経が(過剰に)作用している状態です。

自律神経(交感神経)の作用

交感神経が強く作用すると、体は「心拍数、血圧を上昇させる」「瞳孔を拡大させる」など、緊急事態に備えたスタンバイを行います。

また、作用の一つとしてアドレナリンというホルモンを分泌させますが、アドレナリンが大量分泌されると、痛みを感じるセンサー(感覚器)が一時的に麻痺した状態になり、本来感じるべき痛みを感じにくくなります。

格闘技の試合やハードな接触のあるスポーツなどで、選手達が痛みを感じてないかのようにプレー出来るのも、同様にアドレナリンが大量に分泌されているためだと推測されます。

痛みは隠れているだけ・・・

交通事故のような衝撃は、人間にとって命に関わる緊急事態のため、究極の興奮状態が交感神経を優位に働かせ(アドレナリンを大量に分泌させ)、本来感じるはずの痛みを麻痺させてしまうことがあります。

ところが、交感神経の作用はあくまで緊急事態に備えた一時的な作用であるため、興奮状態は長く続くものではありません。

時間が経過し、交感神経による興奮作用がおさまった体は、本来の痛みを感じるようになり、時間差を置いて痛みが発生したような錯覚を起こすことになります。

つまり、事故後に痛みを感じていなかったり、顕著な自覚症状がないからといって、そのままにしておくと、実は体に深刻なダメージを負っていたのに、それが一時的に隠されているだけだったということが考えられるということです。

手遅れにならないためには、どうすべきか

痛みがはっきり現れてから、医療機関を受診した場合、もし受傷部位が大きく損傷していることが判明しても、事故から時間が経過しているため、すぐに行うべきであった対処や処置が遅くなってしまった可能性も考えられます。

ですから、交通事故に遭遇した場合には、適切な検査、診断、治療が行える医療機関(整形外科)に期間を開けずに受診する必要があります。

これは体のためだけでなく、事故の補償手続きや診断書の作成など、後々の手続きのためにも必要な事項です。

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当院は、交通事故の診療にも力を入れて取り組んでいます。

詳細は こちらのページ(>>交通事故について)に記載していますので、よろしければご覧下さい。


交通事故の診療なら、金沢市の整形外科専門医・みひらRクリニックまでご相談下さい。

交通事故治療のご案内(パンフレット見本)


当院へのアクセス

当院の所在地は 石川県金沢市笠舞3丁目2の31 です。
車をご利用の場合、JR金沢駅より約20分、北陸自動車道金沢西ICから約25分のアクセスとなります。

クリニックは、金沢市笠舞三丁目交差点付近にあり、片町スクランブル交差点から、犀川大通を涌波方面へ車で約5分の距離です。

車でお越しの方へ

クリニック正面に、計18台分の駐車スペースをご用意しておりますので、ご利用下さい。

バイク・自転車でお越しの方へ

クリニック正面右手に駐輪スペースがありますので、そちらに駐輪して下さい。

通行・来院の方の妨げにならないように、下の画像の枠線(青黄色)内に駐輪をお願い致します。

駐輪スペースのご案内

バスでお越しの方へ

JR金沢駅(東口)から、路線番号⑱「東部車庫行き」に乗車し、「猿丸神社前」で降車してください。

JR金沢駅から、「猿丸神社前」までの所要時間は約20分、バス停よりクリニックまでは徒歩1分です。

(起点) 金沢駅東口 → 近江町市場・武蔵ヶ辻 → 香林坊 → 本多町 → 猿丸神社前 ・・・ 東部車庫(終点)

(起点)東部車庫 → 永安町 → 花里住宅 → 赤坂 → 猿丸神社前 → 本多町 ・・・ 金沢駅東口(終点)
  

運行系統図、時刻表など、詳しくは >> 北陸鉄道 路線バス情報 でご確認下さい。


ロコモティブシンドロームとは

ロコモティブシンドローム(Locomotive syndrome)という呼称は、「運動器の障害により、要介護になるリスクの高い状態になること」と、2007年に日本整形外科学会が提唱した概念です。

VS メタボリックシンドローム

この、ロコモティブシンドロームという言葉自体は、「運動」を意味するlocomotionと 「症候群」を意味するsyndoromeを組み合わせた造語ですが、メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)が、メタボ、メタボと言われて一斉を風靡したのに比べると、ロコモティブシンドロームという言葉の認知度は、まだまだ世間一般には高くないように思います。

マイナーなイメージの「ロコモ」ですが、内容の深刻さにおいては「メタボ」に負けず劣らず重大な要素を含んでいます。

寝たきりや重度の要介護状態になることは誰しも避けたいと考えるでしょうが、年数を経ることで、肉体の構造と機能が徐々に衰えていくことは誰しも避けられません。

また、高齢の方においては、加齢と運動不足により、身体機能が低下する、運動器疾患による痛みが生じる、軽微な力で骨折をする、などの負の連鎖が生じてロコモティブシンドロームの状態になることも十分考えられます。

ロコモにならないために

これらの障害を予防し、自立したADL(日常生活動作)が行えるよう運動器の健康を維持していくのに有効な方法は、いまのところリハビリテーションしかありません。

当院では、ロコモティブシンドロームという言葉が一般的にならないよう、運動器の機能改善と障害予防に取り組んでいくことが、整形外科クリニックとしての役割の一つであると考えています。

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運動器リハビリテーションによる「ロコモ」予防に関心がある方は、金沢市の整形外科専門医・みひらRクリニックまでご相談下さい。