ヒートショックについて
2024年12月17日
こんにちは、診療部スタッフの池田です。
12月も半ばを過ぎ、金沢市も寒さが本格的になってきました。
ニュースなどで話題になることの多いヒートショックですが、いったいどのようなものでしょうか?
今回は寒い季節に発生しやすい症状であるヒートショックについて調べてみましたので、その原因や予防策について説明させていただきます。
ヒートショックとは
まず、ヒートショックとは固有の病気の名称ではなく、一定の条件で発生する可能性がある健康リスクのことです。
人間の血圧が、暖かい場所と寒い場所との急激な温度差で大きく変化することは想像しやすいですが、血圧の急激な変化は血管や心臓に強い負担をかけ、結果として脳梗塞などを引き起こすことがあるというのがヒートショックの一つの説明です。
ヒートショックになりやすい人として、高齢の人、高血圧・低血圧の人、循環器の基礎疾患のある人、生活習慣病(特に糖尿病、脂質異常症)のある人といわれています。これらの人の特徴として、もともと健常な方よりも心臓・血管に脆弱性がありますので、急激な温度変化などで強い負担が生じた場合のリスクは高くなることが予想されます。
ヒートショックは例えば、朝起床したとき、入浴するとき、夜間にトイレに行くとき、寒い中外出するときなど、日常生活のあらゆる場面で起こる可能性がありますが、特に注意が必要なのが入浴時といわれています。
脱衣所や浴室には暖房設備がないことも多く、冷えた脱衣所で服を脱ぐ時に血圧が急上昇し、熱いお風呂に入って血圧が急激に低下する、というような血圧の大きな変動は、血管や心臓に大きな負担をかけます。
ヒートショックの予防方法
ヒートショックを予防するためには、意識的に室内の寒暖差を減少させたり、普段からの健康管理に気を遣うなど、血管・心臓に対する負担を軽減させる環境づくりが大切です。
予防策として、具体的には次のようなことが挙げられます。
・入浴前に脱衣所、浴室を暖めておく
・暖房器具を使い、室内を暖かく保っておく
・食後、飲酒後、服薬後すぐの入浴を避ける
・こまめに水分補給を行う
・体調が優れないときは、入浴を控える
最後に
ヒートショック自体は病気ではありませんので、必要以上に恐れる必要はないと思いますが、少しでもリスクを軽減する意味で環境を整備したり、体調管理を徹底する意識づけを行うことが大切です。
金沢市も、冬場は積雪が多く寒さが厳しいエリアです。また、古い家屋が多いため、浴室・脱衣所に暖房がない建物もまだ多いように思います。
予防方法を参考に、ヒートショックのリスクを下げられるよう、心掛けていきましょう。