昨年末から年初にかけて、雪が降り積もる機会が多くありました。

石川県のような雪国では、”雪かき(雪すかし)”が必須の労働になりますが、雪かき後に体の不調に悩まされている方も多いのでは無いのでしょうか?

当院にも雪かきをハードに行った後に、腰や腕の痛みを覚える方が多く来院されます。


雪かき自体は単調な動作ですが、その運動強度は非常に高く、体への負担がとても大きい作業です。一説には、雪かきの運動強度はバドミントンやバスケットボールと同じともいわれています。

ですので、普段運動を行わない人が急に雪かきを行って、腰を痛めたり、体中が筋肉痛になっても不思議ではありません。


今回は雪かき後の代表的な症状である「腰痛」にスポットを当てて、雪かき後になぜ腰が痛くなるのか?その原因と、腰痛になりにくい雪かきの方法をお伝えしたいと思います。

雪かきで腰が痛くなる原因

雪かきの作業は、長時間腰を曲げながら行う動作が多く、また重い雪を持ち上げる動作を繰り返す事で、背中にある筋肉が常に活動し続けます。

これが続くことで、背中や腰部の筋肉が過活動(オーバーユース)を起こし、負荷が限界を超えると筋肉の損傷などが生じ、腰痛となって現れます。

雪かき作業は長時間に及ぶことが多いため、最初は筋肉の違和感程度に感じていたものが、繰り返しの負荷で大きな組織の損傷や痛みへと変わっていくことも良くあります。

それでは雪かきによる腰痛を防ぐためには、どのような事を心がければ良いのでしょうか?

理想的な雪かきの姿勢とは

雪かきによる腰痛を予防するひとつの方法は、「いかに腰に負担のかからない姿勢をつくるか」にかかっています。

雪かきをする際に、下の写真1のような姿勢で行っている人もい多いと思いますが、これはいわゆる" 中腰 "の姿勢で、腰に大きな負担がかかっている状態です。


写真1


腰の負担を減らすためには、下の写真2のように、背中を伸ばして、股関節と膝関節を使う必要があります。

股関節、膝関節を作動させることにより、大腿(太もも)の大きな筋肉を使うことが出来、腰や背中の筋肉を必要以上に使う必要がなくなります。


写真2


この時、背中を伸ばす必要がありますが、下の写真3のように腰を反りすぎると今度は腰の関節を痛める可能性がありますので、トレーニングのスクワットと同じで適度な腰の彎曲(反り具合)を保つ必要があります。

同様にスコップに乗った雪を移動する際には、スコップの先端を上に持ち上げ過ぎずに、胸より低い位置で雪を移動させるように心がけましょう。


写真3


ちょっとした工夫で防げる腰痛

雪かきは重労働ですが、なるべく効率的に行って体に負担を残さないよう作業を行いたいものです。

せっかく雪をどけてキレイになっても、体が不調になってはもったいないですからね。

雪かきの姿勢もちょっとしたコツですが、知っていると必要のない腰痛を予防することができます。

また、雪かき前後にストレッチを行ったり、雪かき作業の合間に十分に休憩をはさんだりする、といった体のケアを行うことも大切です。

たかが雪かきですが、生活や仕事に影響が出ないよう効率的に行っていきましょう。


今後も、ちょっとした工夫で作業が効率的になるような情報を発信していきたいと思いますので、引き続きよろしくお願いいたします。

理学療法士 小林



お久しぶりです。ずいぶん長い間ブログをおさぼりしていた理学療法士の吉田です。実は今年の春先にフルマラソン後に腰痛になりまして…改めて、患者様の気持ちが分かりました。よって、今回の記事のテーマは腰痛です。

「腰痛」⇒腰が痛い

症状であり病名ではありません。
では、腰が痛いと訴える人の病名は…

  • 腰椎椎間関節症
  • 腰椎椎間板障害
  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 仙腸関節症
  • 腰椎疲労骨折

などといったのが挙げられます。

では、どういう時に腰が痛いのか?

  • ソファーに座っている時
  • 朝の起床時
  • 寝返り
  • 椅子の立ち座り
  • 靴下の脱着

他にも痛くなる動作はたくさんあります。以上に挙げたものは、私が体験したことの一部です。

対処法

  • 腰への負担のかからない動作を身につける。
  • 腰痛の原因となっている部分に対して運動療法(アプローチ)をする。
  • 牽引や温熱、電気などの物理療法や湿布・内服等で疼痛を軽減させる。
  • 腰にサポーターを装着する。

*物理療法や運動療法については、腰痛の原因は様々であるため個々にあったものが必要です。
腰痛にお困りの方はお越しください。