成長期のスポーツ障害 No.5 ランナー膝
2021年10月25日
第5回目の成長期のスポーツ障害は、「ランナー膝」(腸脛靱帯炎)について説明させていただきます。
ランナー膝については、過去のブログ記事
>> ランナー膝(腸脛靭帯炎)になった場合の対処法
でも、取り上げたことがありますので、良ければ参考にご覧ください。
ランナー膝とは
この疾患の正式名称は腸脛靭帯炎ですが、ランニングをする方によく起きる症状のため一般的にランナー膝とも呼ばれ、ランニング時やランニンング後に膝の外側に痛みが生じます。
膝の外側(腸脛靱帯の付着部)を触ると圧痛を認めます。
陸上の長距離種目やサッカーなど走る量の多い競技の選手によく見られますが、ランナー膝は成人でも起こる症状のため、必ずしも成長期に限定された疾患ではありません。
その原因
大腿(ふともも)の外側に腸脛靭帯という長い靭帯がありますが、この靭帯が運動動作により繰り返し摩擦されて起きる炎症が腸脛靱帯炎です。
ランニング動作でこの靭帯の繰り返しの摩擦が起こりやすいため、部活開始時期や大会前など、ランニング量が増える時期に発症する傾向があります。
治療法について
痛みが強い場合には、患部の安静を優先させて運動量を減少させます。
炎症の進行を抑えるために、アイシングや電気治療などの物理療法を行ったり、湿布などを貼付する方法があります。
また、症状の進行・再発予防のために股関節周囲の筋力強化やストレッチングを継続して行います。
スポーツへの復帰については、運動量を減らして回復の程度を考慮しながらランニング等を行うようにしましょう。
競技に合ったシューズの選び方や足底板(インソール)が効果的な場合もあります。
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マラソン大会に向けての走り込みなどでランナー膝(腸脛靱帯炎)は発症しやすくなります。
ランニング前のウォーミングアップ、ランニング後のクールダウンをしっかり行い、怪我をせずにパフォーマンスを高められるように練習を行いましょう。
みひらRクリニックでは、整形外科医の院長が金沢マラソンのサポートを行うなど、ランニングによる障害に対しても適切な対応ができるよう準備を行っています。
トレーニング方法、ランニングフォーム、シューズの選択など、マラソン・ランニングに関する整形外科的な相談は当院を受診下さい。