本日は内閉鎖筋(OI)を小坐骨切痕レベルで観察した画像の紹介を致します。
内閉鎖筋は閉鎖膜から起始し、小坐骨切痕を通り、上双子筋と下双子筋とconjoint tendonを形成し、転子窩に付着します。平面で見ると分かりにくいですが、水平面でみると、急な走行をしていることがわかります。小坐骨切痕による滑車を通る際、約130°走行を変えると言われています(Kapanji)。
この小坐骨切痕部は走行を変える箇所であるため、この部位に滑液包が存在します。
OI腱の石灰沈着や、滑液包炎を認めることもあるようです。







今回は夏に多発する熱中症予防のためだけでなく、普段から考えるべき水分補給の必要性について、「何を」「どれだけ」「どのタイミングで」摂れば良いのか、体の水分の収支を考えながら話をしていきたいと思います。

体内の水分量はどのくらいか?

体重中に占める水分(体液)の量は、年代別で概ね次のような割合になると言われています。

 ・子供  70~80%
 ・成人  60~70%
 ・高齢者 50~60%

年代による差はあれど、実に人間の体の6~7割が水分で出来ていることになります。

また、年齢とともに体内の水分量が少なくなっていくのは、細胞内の水分の減少が原因で、老化現象のひとつだと考えられています。

生活で失う水分の量

では、人が生活で失う1日あたりの水分の量はどのくらいでしょうか?

年齢、環境、個体差はあるでしょうが、成人男子では概ね次のような値になるそうです。

 ・尿などによる排出  1300ml/日
 ・呼吸          400ml/日    
 ・発汗          600ml/日
  小計A ・・・ 2.3 L (リットル)


私たちは呼吸によっても水分を排出していますし、発汗のような自覚のないレベルで約600ml/日程度の水分が皮膚の表面から蒸発しています。

これらの量を合計すると、私たちは約2.3 L (リットル)もの水分を毎日体外に排出していることになります。

摂取する(べき)水分の量

次に、人が毎日の生活で摂取する(べき)水分の量はどのくらいでしょうか?

これも年齢、環境、個体差はありますが、成人男子では概ね次のような値になります。

 ・食事から得る水分   600ml/日
 ・代謝で得る水分    200ml/日     
 ・自発的に摂る水分  1500ml/日
  小計B ・・・ 2.3 L (リットル)

ご飯やおかずなどの食事に含まれる水分だけで、約600 ml/日を補給することができます。

さらに、私たちは食べ物をエネルギーに変換する際に水分(代謝水)を作り出すことができ、その量が200ml/日と言われています。

水分の収支

1日の水分の収支を考える場合、上記の例でいえば

小計A : 失う水分の量 ≦ 小計B : 摂取する水分の量 であれば、計算上収支はOKですが、実際には

小計A :失う水分の量>小計B :摂取する水分の量 の人の方が多いように感じます。

実際、毎日約1.5l(リットル)も水分を摂れているか?と考えると、意識している人以外は中々難しいように思いますが、いかがでしょうか。

体内の水分が不足するとどうなるのか?

では、体内の水分収支がマイナスに傾く(小計A :失う水分の量>小計B :摂取する水分の量)と、どういった現象が起きるでしょうか。

一般的には、体重の約2%の水分が失われると、のどの渇きを覚える、食欲がなくなるなどの不快感に襲われ、運動能力が低下します。

約6%不足すると、頭痛、眠気、よろめき、脱力感に襲われ、情緒が不安定になるそうです。

さらに10%の不足になると、筋肉の痙攣を引き起こし、循環不全、腎不全になる可能性が高まります。

そして、それ以上の不足になると、意識が失われ、20%の不足では死に至る可能性も出てくるそうです。

つまり、体重の数%程度の水分を失うだけでも、熱中症のような状態を引き起こしやすく、重度の場合は命に関わるケースもあるということです。

「何を」「どれだけ」「どのタイミングで」 飲むべきか?

上記の数字を踏まえて、ではいったい「何を」「どれだけ」「どのタイミングで」飲めばよいのか、考えてみましょう。


1.「何」を 飲むべきか

水分補給の基本は水(ミネラルウォーター)で良いと思いますが、麦茶やスポーツドリンクなどのミネラル成分が含まれているものも必要に応じて摂ると良いでしょう。

注意点としては、市販の清涼飲料水は糖度がかなり高いため、大量に飲み続けると、「ペットボトル症候群」といわれる急性の糖尿病を発症するリスクが高まってしまうため、内容や容量には注意が必要です。

また、アルコール飲料やカフェイン濃度の高い飲み物についても注意が必要です。
アルコール、カフェインには利尿作用があるため、体内の水分収支としては排出の方が多くなり、水分補給の目的としてはマイナスになりますし、摂取したアルコールを分解するためには飲酒量の倍の水分が必要になると言われています。


2.「どれだけ」飲むべきか

一日に必要な水分の摂取量の目安は、体重を目安として、本人の体重を30で割った値が必要とする水のリットル数といわれています。

例) 体重が70kgの人の場合は、約2.3 L (リットル)

上記の例(体重70kgの人)でいえば、2.3 L (リットル)のうち、食事や代謝以外の残り1.5 L (リットル)分の水分を自発的に摂る必要がありますが、この必要量を1日6~10回ぐらいに分散して飲むのが理想的です。

例) 200ml × 8回 = 1.6 L (リットル) 


3.「どのタイミング」で飲むべきか

水分補給のサイクルは、「起床時」 「食事(3食)」 「入浴前・後」 「就寝前」をベースに、その間の時間帯に隙間がないようにこまめに補給するのが、理想的サイクルといえます。

しかし、ハードな運動をする場合や労働環境によっては、より水分補給が必要なシーンが増えてきますので、その人のライフスタイルに合わせて、不足がないように意識的に補給していく必要があります。

ご参考に

長くなりましたが、適切な水分補給は思っているよりも大切で大変だということをわかっていただけるとありがたいと思います。


当院の過去のブログ記事でも、運動選手の水分補給や経口補水液の飲み方について記載していますので、よければそちらも参考になさって下さい。

>>熱中症に注意‼︎ 水分補給の仕方知っていますか?

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こまめな水分補給を行いましょう。
熱中症予防だけでなく、体調(コンディション)を維持するためにも水分補給は欠かせません。

みひらRクリニックでは、患者様に飲み物を持参いただいて水分補給の協力をお願いしています。

診察やリハビリの待ち時間に、院内で積極的に水分補給を行いましょう。


本日は内側半月板の内側にガングリオン様の嚢腫が認められた症例の画像を紹介致します。
患側では半月板内側に丸い嚢腫を確認できますが、患側では認めません。
また丸い嚢腫を囲むように血流集積も確認できました。
文献的にも、半月板嚢腫には全例断裂が存在し、特に水平断裂が半月板嚢腫の形成に関与しているという報告もあります(Barrie,1979)。
嚢腫形成の機序について、半月板変性が外方へ伸展し嚢腫を形成する場合(Barrie,1979)と、変性はなくとも断裂部に交通路を作り、関節液が外方に貯留することによって嚢腫を形成する場合(Ryu,R.K.N ,1993)があるそうです。




足が攣(つ)る、ってどんな現象?

「足が攣(つ)る」ような、筋肉が動かなくなる経験をたくさんの人がしたことがあると思います。

さて、この筋肉が「つる」という現象はどういう作用なのでしょうか?
金縛りのようにオカルトな現象なのでしょうか?

筋肉が「攣る(つる)」とは、生理学的には筋肉が過剰に収縮し過ぎて、弛緩した状態に戻らない状態のことをいいます。いわゆる筋肉が痙攣している状態です。

こむら返り、とは何処のことか

中でも、足のふくらはぎ部分(下腿三頭筋)の筋肉がつる(痙攣する)ことを、一般的に「こむら返り」といいます。

これはふくらはぎの語源が「こむら(腓)」あるいは「こぶら」と古典的に表現されていたことと関係しているようです。

季節やライフスタイルにも関係があります

筋痙攣は痛みを伴うこともありますので、こむら返りが就寝中に起こると、「痙攣」と「痛み」と「はっきりしない意識」が混ざり合って、かなりのパニックに陥いるはずです。


また、このような経験は、夏などの暑い季節に経験する方が多いと思いますが、いかがでしょうか?

これは気温の上昇に伴い、人がたくさんの汗をかくこと(発汗すること)、と深い関係があります。

気温の高い季節には体温調節のために大量の汗をかきます。

汗には水分だけでなく、ナトリウムやカルシウム、マグネシウムなどのミネラル成分が含まれているため、大量の発汗によりこれらのミネラルが排出されてしまい、補給が追い付かないと体の機能に不具合が生じる事があります。

水分、栄養、適度な運動、回復力・・・どれが不足しても

その一つが筋肉の痙攣です。

筋肉の伸び縮みは電気的な刺激が神経を経由して伝わることで起こりますが、その材料として使われるのが先ほど説明したミネラルとなります。

ですので、体内にある種類のミネラルが不足すると筋肉の収縮と弛緩のバランスが崩れ、収縮だけが一方通行になって、「足がつる」ような痙攣状態の原因となることがあります。


もちろん、いま説明したミネラル不足などの栄養成分のアンバランスの他にも、運動や労働などによる勤続的な筋肉の使い過ぎ(疲労)や、急激な動作による体への過負荷(オーバーロード)も「足がつる(≒筋痙攣が起こる)」主要な要因になります。


また、この他にも、夏場のエアコンによる体の冷え(による血流の悪化、筋肉の硬化)や、年齢(加齢)や運動不足による筋(肉)量の減少なども「足がつる(≒筋痙攣が起こる)」ことの環境要因です。

予防するには、どうすべきか

では、これらの要因を踏まえて、では「足をつる」ことを防ぐためには、どのように対策すれば良いのでしょうか?


1つは、夏場や運動中などの発汗が多いシーンで水分補給を欠かさないことです。

注意が必要なのは、純粋な水分の補給だけでは不足したミネラルの不足を解消できないことがありますので、麦茶やスポーツドリンクなどのミネラル成分が含まれている飲料を補給する必要があることです。
(市販の清涼飲料水には糖分も多く含まれていますので、内容・成分にはお気を付け下さい。)

もう1つは(筋)疲労を蓄積させないということです。

足が疲れたなと思ったら、ストレッチや体操で筋肉をケアする習慣をつけると良いでしょう。

運動後のクールダウンはもちろん、入浴後や就寝前に定期的に(静的な)ストレッチを行う習慣をつけると、疲労の回復だけでなく、心身をリラックスさせ安眠を導入する効果が期待できます。

寝ていて、足がつったら?

もし、就寝中に予期せず足がつってしまったら、どのようにすれば良いでしょうか?

原則としては、筋肉をストレッチ(伸ば)して縮んだ筋肉を元に戻すことになりますが、早く強く伸ばし過ぎると、痛みが強くなる場合もありますので、ゆっくり時間をかけながら行いましょう。


ストレッチの例を2つあげておきますので、よければ参考になさって下さい。

※今回は、いわゆる「ふくらはぎ」(下腿三頭筋)がつった(痙攣した)ケースを想定していますので、
足のその他の部分には該当しないことをご了承下さい。

1.立って行う場合

立ち上がれる余裕がある場合は、次のやり方で行ってみて下さい。



体操のアキレス腱伸ばしの要領で、ふくらはぎを伸ばしてストレッチして下さい。

ゆっくりと時間をかけながら痛みが出ないように、膝や足首の角度を調節しながら行って下さい。

壁などに手をつきながらやると、行いやすくなります。

2.座って行う場合

座ったまま行う場合は、次のように行ってみて下さい。



膝と足首を曲げ、足のつま先を自分の方へ引っ張るようにストレッチして下さい。

この時、強く引っ張りすぎないようにもう一方の手で、自分のふくらはぎを軽くつまんで圧迫しながら行うと良いでしょう。

痛みが出ないように、強さを加減しながらゆっくり行って下さい。


ストレッチにもバリエーションはいろいろありますが、事前にやり方がわかっていると、いざという時に慌てずにすむことがありますので、普段から練習しておくと良いでしょう。

注意事項

気をつけなければならないのは、原因不明で頻繁に足がつるような場合、上記のような筋・骨格、運動器の問題だけではない可能性があることです。

脳・血管の問題や特定の疾患と関連している可能性もありますので、医療機関の受診が必要なケースも考えられます。

当院でも、問診、検査、ドクターの診察により、足の痙攣が疾患に関連する重篤なものか、支障ないものかの判断を行っております。

気になる方は、診察を受診されることをおすすめします。

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みひらRクリニックは、運動器リハビリの一環として、怪我や障害予防のためのストレッチ指導なども行っています。

金沢市内で整形外科クリニックをお探しなら、金沢市笠舞3丁目のみひらRクリニックをお尋ね下さい。


先日8月9日は休診日であったため、本日8月10日の投稿となります。
本日は短内転筋と薄筋の中枢側での超音波画像についての紹介を致します。
短内転筋は薄筋の深層に位置することが、超音波画像でも確認できます。
短内転筋は起始部である恥骨下枝の近くでも、筋線維がしっかりと確認できます。
対して薄筋は中枢側では高エコー像で映り、短内転筋よりも腱が長いことが分かります。
拘縮や可動域制限を考察する事や、運動療法を行う上でも重要な知識であると思います。
またcadaverでの解剖学的研究でも短内転筋と薄筋は結合していることが分かっています。